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【金価格の今後】ゴールド5,500ドルからの暴落は「買い」か?プロが語る脱ドル化時代の答え

なぜ今、世界中の中央銀行が「金」を買い漁っているのか

金価格の急騰を理解するうえで、まず押さえるべき事実があります。それは「買っているのは個人投資家ではなく、各国の中央銀行だ」ということです。

過去3〜4年、中国・ロシア・トルコ・中東といった新興国・途上国の中央銀行が、猛烈な勢いで金を買い増してきました。その動機はシンプルで、「ドルよりも金を持っていた方が安全だ」という判断です。

外貨準備の金比率が30年ぶりにドルを逆転した

象徴的なのが、各国の外貨準備高に占めるゴールドの残高が、30年ぶりにドル建て資産を上回ったという事実です。これは金価格の上昇による影響もありますが、それ以上に「アメリカへの信認が揺らいでいる」ことの表れだと専門家は指摘します。

アメリカの財政信用が落ち、ドルへの信頼が揺らぐ。しかもトランプ政権の外交政策は極めて予測不能。こうした「万が一の事態」に備えて、各国が少しずつ金を積み増している——これは今に始まった話ではなく、ここ10年の流れがここへ来て一気に加速している状況なのです。

ウクライナ戦争が変えた「脱ドル化」の流れ

流れを決定的に変えたのが、ウクライナ戦争でした。

この戦争でロシアの海外資産が凍結され、ロシアの銀行はアメリカ主導の決済システムから締め出されました。これを見た中国・イラン・インドなどは、こう考えたのです。「将来アメリカと対立したら、自分たちも同じ目に遭うかもしれない」と。

だからこそ、ドルに依存しない「代替(オルタナティブ)」を作ろうとする発想が急速に強まりました。実際、人民元やルーブルでの決済は増えています。ただし、ここに大きな壁があります。

たとえば中国がサウジから原油を買い、人民元で支払う。サウジは中国から製品を買うので、その人民元を使えます。これは成立します。ところが、インドがサウジから原油を買ってルピーで払っても、サウジはインドから買うものが少ないため、ルピーが使い道に困る。そこで登場するのが「金」です。金なら、人民元とも、ルピーとも、事実上どんな通貨とも交換できる。だから決済網の"共通単位"として機能するのです。

「基軸通貨はドルのまま」それでも金が輝く理由

「ドルの基軸通貨体制は崩壊するのか?」——よく聞かれる問いですが、専門家の見立ては意外にも冷静です。「ドルは簡単には基軸通貨の座を失わない」。ただし、世界の決済・貿易に占めるドルの比率が少しずつ下がっていくことは、今後あり得るというのです。

中国は本気で人民元を基軸通貨にしたくない

意外に思われるかもしれませんが、中国は本気で人民元を基軸通貨にしたいとは思っていません。

なぜなら、基軸通貨になるということは、自国の金融システムを世界に開放しなければならないからです。基軸通貨とは「外国人があなたの通貨・資産・国債を自由に持てる」状態を意味します。つまり、外国人が自国経済に強い影響力を持ってしまう。アメリカがドルで基軸通貨たり得ているのは、私たちが自由にドルを売買し、アメリカの株や国債を買えるからです。

もし人民元を基軸通貨にすれば、海外マネーが自由に流入し、企業を買収し、中国共産党のコントロールが及ばなくなる。今の政治体制では、それは受け入れがたい——だから中国は本気で基軸通貨を目指していない、というわけです。

だから金は"ちょうどいい場所"にいる

ドルは不安。でも中国が次のリーダーになるわけでもない。この「どっちつかず」の状況こそが、金にとって絶好のポジションを生んでいます。

ドルへの不安を感じる国は一定数ある。しかし明確な代替通貨は存在しない。その空白を埋める戦略的資産として、金の重要性が際立っているのです。

ゴールド5,500ドルからの暴落、その正体は「トルコ」だった

では、なぜ本来買われるはずの金が、5,500ドルから20%も暴落したのか。その裏にあったのが、トルコ中央銀行による大量の金売りでした。

トルコは自国通貨リラを防衛するため、保有する金をドルに換え、そのドルを売ってリラを買っていたのです。皮肉なことに、これは「いざという時に一番使えるのは金だ」ということの証明でもあります。ドルが売られる局面でも金は上昇していたため、金を持ち続けていた中央銀行は、今まさに巨大な含み益を抱えているはずです。

この構図を理解すると、今回の暴落が「金の価値が失われたから」ではなく、「特定の国の通貨防衛という一時的な事情」によるものだと分かります。つまり、構造的な下落ではないのです。

金価格は1オンス1万ドルへ?2030年までのシナリオ

気になる今後の見通し。専門家は「金は落ちていくものだとは思わない。強気相場はまだ続いている」と明言します。そして、ポテンシャルとしてはいずれ1オンス1万ドルまで到達する可能性があるといいます。

当初のシナリオでは「5年以内に1万ドル」。しかし上昇スピードが想定より早かったため、「2030年までに1万ドルに達してもおかしくない」という見立てに前倒しされています。現在4,800ドル前後ですから、ここから約2倍という計算です。

金が一番上がるのは「低金利×マイルドインフレ」

ここで多くの人が誤解しているポイントがあります。「金はインフレヘッジだからインフレで上がる」——これは半分間違いです。

正確には、金が最も上がるのは「適度なインフレがあり、かつ低金利」という環境です。金利が上がると、利息を生まない金はドルとの戦いに負けて下落します(実質金利の上昇が金の敵)。一方、インフレが暴走すれば中央銀行が金融引き締めに動くため、これも金にとってはマイナスです。

つまり、警戒すべきは「金利がガンガン上がる局面」と「インフレの暴走」の二つ。逆に言えば、今はちょうど「マイルドインフレ×低金利」という金にとって最高の"ぬるま湯"環境にあり、この構造は今も続いている、というのが強気の根拠です。

上昇ペースは年10〜20%が"居心地がいい"

ただし「毎年50%上昇」のような急騰は、むしろ危険信号です。金が上がりすぎると、外貨準備として金を保有する各国の中央銀行が「自国通貨の価値が下がりすぎる」ことを嫌い、トルコのように金を売って通貨防衛に走ってしまうからです。

だからこそ、年10〜20%程度のレンジでの上昇が最も"居心地がいい"と専門家は言います。ちなみに5年で年10〜20%ずつ上がれば、資産はおおよそ2倍。値動きの激しい株と違い、大きく変動せず着実に積み上がる資産として、これは極めて優秀な部類に入ります。

金だけに全力投資はNG|プロが「20%まで」に抑える理由

「そんなに有望なら、金だけに集中投資すればいいのでは?」——そう考える人が増えています。しかし専門家は、金を含む貴金属・コモディティ全体を合計してポートフォリオの20%までしか入れていないと明かします。どんなに強気に見ても、それ以上にはしないというのです。

理由は明快です。「金が10〜20%上がるようなマクロ環境では、株はもっと上がる」から。

金は金利を生まず、キャッシュフローも生まない資産です。私たちが金を持つ本来の目的は「お金を増やすこと」ではなく、「インフレでお金の価値がやられないようにする保険」です。投資のメインプレー(=お金を増やす行為)は、あくまで株などのリスク資産。保険であるはずの金をメインに据えてしまうのは、大きなチャンスを逃す"もったいない"選択だ、というわけです。

実際、日本株は2025年初頭からの1年で約45%も上昇し、テーマ性のある個別株には2倍・3倍になったものもあります。こうしたチャンスが転がっている中で、資産の大半を金に振り向けるのは合理的ではない、という考え方です。

日本人の落とし穴|円依存と、金にかかる高い税金

ここで、日本人特有の二つの落とし穴を押さえておきましょう。

一つ目は「円への過度な依存」です。日本人の個人金融資産は、その約半分が現金・預金に偏っています。ハイパーインフレを経験したトルコなどと比べ、日本人は資産防衛の備えが薄い。だからこそ、現物資産・リスク資産・ペーパー資産など、いろいろなもので運用すべきであり、その中に金を一定程度組み込む意義は大きいのです。

二つ目は「金にかかるコストと税金」です。トルコでは金の売買スプレッドが小さく、保有しても税金がかからず、気軽に売り買いできます。一方、日本では現物の金はスプレッドが大きく、さらに売却益は原則として総合課税の対象です。大きな利益が出た場合、最大55%もの税率で課税される可能性があります(※税制は個人の状況により異なります。実際の売却前には税理士等に確認してください)。この点は、金投資を考えるうえで見落とせないポイントです。

結局どう買う?金投資の具体的な方法とおすすめ

では、具体的にどう金を持てばいいのか。専門家の見解はシンプルで、「金価格に連動するETF」が分かりやすくおすすめだといいます。金連動ETFは、運用会社が裏で現物の金を買ってくれるため、個人が現物保管や高いスプレッドに悩まされることなく、手軽に金へのポジションを持てます。

一方、レバレッジ型のETFは長期の資産形成には不向きとされます。信用の両建てのようなコストが常にかかり、価格が変動するたびに価値が目減りしていく(減価する)性質があるためです。「一瞬ブーストをかけて短期でリターンを倍にする」といった短期戦略には使えても、数年単位の構造的トレンドに乗るなら、素直に金連動ETFで十分だという結論です。

まとめると、金投資の選択肢は大きく分けて、手軽さの「金連動ETF・投資信託」、実物を持つ「現物(コスト・税金に注意)」、値動きの大きい「鉱山株」、短期向けの「レバレッジ型」の4つ。長期でマクロトレンドに乗りたいなら、金連動ETFが最も現実的な答えと言えるでしょう。

「日本の外」に資産を置くという発想

今回のテーマの根っこにあるのは、「円やドルという単一通貨に依存しない」という考え方です。金を持つことも、その一つの手段にすぎません。

同じ文脈で、近年関心が高まっているのが「海外の金融口座を通じて、円建て以外の資産に触れる」という選択肢です。たとえば海外FX業者では、金(ゴールド/XAUUSD)をはじめとするコモディティを、日本の証券会社とは異なる環境で取引できます。日本国内のFXがレバレッジ最大25倍に規制されているのに対し、海外口座では条件次第でそれを上回る取引環境が用意されているのも特徴です(その分リスクも大きくなる点は要注意)。

「まずは海外のマーケットがどういうものかを、少額・低リスクで体験してみたい」という人には、日本人の利用が最も多い海外FX業者のひとつであるXMがよく挙げられます。XMは口座開設するだけで13,000円分のボーナスがもらえるキャンペーンを実施しており、入金なしでゴールドなどの値動きを体験できます。XMがなぜ日本人に選ばれているのか、レバレッジやボーナスといった特徴はこちらの海外FX比較記事で詳しくまとめられています。

また、「ボーナスよりも取引環境そのものを重視したい」という中〜上級者には、レバレッジ無制限・ロスカット水準0%のExnessも人気です。金(ゴールド)のスワップフリー取引などに強みがあり、業者ごとに特徴が大きく異なるため、比較して自分に合った"日本の外の土俵"を知っておくことは、資産防衛の視野を広げる第一歩になります。

※投資には元本を失うリスクがあります。海外FXは高いレバレッジが可能な反面、損失も大きくなります。筆者は金融アドバイザーではなく、本記事は特定商品の購入を推奨するものではありません。実際の取引・投資は必ずご自身の判断と余剰資金の範囲で行ってください。

まとめ|焦らず、しかし円だけに頼らない

金価格の今後について、要点を整理します。

第一に、金の上昇は一過性のブームではなく、脱ドル化という構造的な地殻変動に支えられています。中央銀行の金買いは今も続き、この流れは簡単には止まりません。第二に、今の「マイルドインフレ×低金利」は金にとって理想的な環境であり、専門家は2030年までに1オンス1万ドル(現在の約2倍)というシナリオを描いています。第三に、だからといって金に全力投資はもったいない。金はあくまで"保険"であり、資産の20%程度に抑え、メインは株などのリスク資産に置くのが基本です。

そして日本人にとって最大の教訓は、「円だけで資産を持つことこそ、実は一番のリスクかもしれない」ということ。金であれ、海外の口座であれ、円やドルという単一通貨に依存しない備えを、少しずつでも始めておく価値は十分にあります。

焦って高値を掴む必要はありません。しかし、何もしないまま円だけで持ち続けるのも賢明とは言えない——その中間で、自分のリスク許容度に合った一歩を踏み出すことが、これからの時代の資産防衛の鍵になるはずです。

その一歩として、まずはXMの13,000円ボーナスでゴールドの値動きを体験してみることも、Exnessのような取引環境を知っておくことも、決して大げさな選択ではありません。

よくある質問(FAQ)

Q1. 金は今から買っても遅くないですか?

専門家は「強気相場はまだ続いている」との見方を示しており、2030年までに現在の約2倍(1オンス1万ドル)に達する可能性を指摘しています。ただし、短期的には20%程度の暴落もあり得るため、一括で高値を掴むより、毎月一定額を買う「積み立て」でコツコツ持つ方がリスクを抑えられます。あくまで一つの見解であり、投資判断はご自身で行ってください。

Q2. なぜ金は「インフレで必ず上がる」わけではないのですか?

金が最も上がるのは「適度なインフレ」かつ「低金利」の環境です。金利が上がると、利息を生まない金は不利になり下落しやすくなります。また、インフレが暴走すると中央銀行が利上げに動くため、これも金にはマイナスです。「インフレヘッジ」という言葉だけで単純に判断しないことが重要です。

Q3. 金だけに集中投資するのはダメですか?

専門家は金を含むコモディティ全体をポートフォリオの20%までに抑えています。理由は「金が上がる環境では株はもっと上がる」から。金は利息もキャッシュフローも生まない"保険"であり、資産を増やすメインは株などのリスク資産に置くのが基本的な考え方です。集中投資は機会損失につながる可能性があります。

Q4. 日本で金を買うとき、どんな方法がありますか?

主な選択肢は、手軽な「金連動ETF・投資信託」、実物の「現物(スプレッド・税金に注意)」、値動きの大きい「鉱山株」、短期向けの「レバレッジ型」です。長期でマクロトレンドに乗るなら、裏で現物を保有してくれる金連動ETFが分かりやすくおすすめです。レバレッジ型は減価するため長期保有には不向きとされます。

Q5. 円だけで資産を持つのはリスクですか?海外の口座も選択肢になりますか?

日本人の金融資産は約半分が現金・預金に偏っており、円への依存度が高い状態です。インフレや円安に備え、金や外貨建て資産などで分散する意義は大きいと言えます。海外の金融口座を通じてゴールドなどに触れる方法もあり、まずは入金不要で試せるXMのボーナスや、取引環境重視のExnessなどで少額から体験するのも一案です。ただし海外FXはハイリスク・ハイリターンのため、余剰資金の範囲で行ってください。

【日本の闇】年収30億円の社長が最高裁で敗訴|「だから日本は衰退する」の全告白

年収30億円。

サラリーマンが一生かけて稼ぐお金を、たった1ヶ月で手にする日本人がいます。

その人は、兵庫県のとある味噌屋の社長。創業289年、世界6カ国に27法人、年商200億円。父から継いだときは年商2億円だった会社を、実に100倍に育て上げた男です。

普通なら「成功者の華やかな話」で終わるはずでした。

でも、この社長が静かに語り始めたのは、まったく逆の言葉でした。

「だから日本は、衰退するしかないんです」

年商を100倍にした人が、なぜそんなことを言うのか。しかも彼は、自分の役員報酬をめぐって国と裁判で争い、2024年、最高裁で敗れています。

読み進めるうちに、あなたはきっと気づくはずです。これは“どこか遠くの成功者の話”ではなく、この国で働き、稼ぎ、暮らす私たち全員に関係する話だ、と。

年収30億円、創業289年の味噌屋を年商200億円に育てた男

物語の主人公は、松井味噌グループの16代目社長です。

祖父の代には、兵庫県だけで同業の味噌屋が130社以上ありました。ところが社長が父から会社を引き継いだとき、残っていたのはわずか26社。5分の1に減っていたのです。

「このまま日本で味噌を作り続けても、10年以内にうちは潰れる」

大学を出たばかりの若者は、そう直感します。しかし100年、200年と続いてきた家業を、自分の代で「やめよう」とは言えない。悩んだ末に出した答えが、35年前の中国進出でした。

当時、日本の味噌業界・納豆業界・豆腐業界の原料の95%は、実は中国産大豆でした。輸出の拠点だった大連には、ほぼ日本向け専用のサイロがあった。「ここなら、いい工場が作れる」——その読みは当たり、中国市場の成長とともに会社は急拡大していきます。

面白いのは、社長が徹底して守った“一つのルール”です。それは「中国人と絶対に競争しないこと」

「1万円で仕入れて1万5千円で売る。こういう商売は中国の人が本当に上手い。日本人が入ってはいけない領域です」

一方、味噌づくりは原料を買ってから商品になるまで1年かかり、1つの工場に20億円もの設備投資が必要で、回収効率が悪い。だからこそ「中国人が入ってこない」。競争がない土俵を選んだからこそ、勝てた——これは経営の本質を突いた話です。

結果、父の代に年商2億円だった会社は、年商200億円へ。実に100倍に成長しました。

「日本は衰退するしかない」——30年でわかった残酷なデータ

ここまでなら、痛快なサクセスストーリーです。しかし社長は、その成功のなかで“ある残酷な事実”に気づいてしまいました。

他国は3〜17倍成長、日本だけマイナス28%

黒字転換した1995年から約30年。この間に世界はどう変わったか。

タイのGDPは約3.5倍、マレーシアは約4倍、中国は約16倍、ベトナムに至っては約17倍に成長しました。ところが同じ30年間で、日本は——むしろ28%も縮小していたのです。

「海外が成長するのは当たり前。その間、日本は沈む一方でした。私は単に“勝てる市場”でビジネスを始めただけなんです」

自分の成功を誇るのではなく、「勝てる場所を選んだだけ」と冷静に語るこの視点にこそ、多くのビジネスパーソンが唸らされるはずです。

相続税55%を100年で34回——「日本の店は全部潰れる」

社長がもう一つ問題視するのが、日本の相続税です。

日本の相続税の最高税率は55%。世界の先進国のなかでも突出して高く、実際、シンガポール・香港・マレーシア・中国など、アジアの多くの国では相続税がゼロです(※税制は改正されるため、実行前には必ず最新情報と専門家の確認を)。

社長はこう計算します。事業承継はおよそ20〜30年に一度、必ず起こる。そのたびに55%を持っていかれるなら、100年で3〜4回、200年なら6〜7回。「この繰り返しで、日本の老舗は全部潰れる。だから100年後、うちが日本一の店になっているかもしれません」——半分冗談、でも半分は本気の、痛烈な皮肉です。

製造業で工場を持つ苦しみを味わったうえで、社長はこう断言します。「相続税ゼロの国と製造業で戦うなんて、日本はもう無理です。だから日本は、衰退するしかない」

最高裁で敗訴|3億8500万円課税の「役員報酬否認」問題

そしてこの社長を象徴するのが、国との裁判です。

2018年、国税当局は松井味噌グループの一社「兄弟味噌」に税務調査を実施。2013〜2016年の4年間で社長と実弟に支払われた役員報酬21億5100万円のうち、約18億円が「不当に高額」だと指摘し、約3億8500万円の課税処分を下しました。社長らは裁判で争いましたが、地裁・高裁ともに敗訴。2024年、最高裁でも敗訴が確定しました。

「空を飛べば30億もらっていいのか」社長の怒り

社長の主張はシンプルです。「給料を、自分たちで決めてはいけないんですか?」

同社は全社を通じて無借金経営。当時の金融資産は200億円超、工場資産も簿価で200億円超。父から「倒産してもおかしくない会社」を引き継ぎ、兄弟で400億円以上の資産を築いた。「世の中の社長は銀行から借金しながら給料をもらっている。私は全部、自分で稼いだお金で報酬を決めた。それでも無借金です。なぜこれが高すぎると言われるのか」

調査官から「特別なことは何もしていないじゃないか」と言われた社長は、感情を抑えきれずこう返したといいます。

「じゃあ、空を飛べばいいんですね。空を飛べば200億でも300億でももらっていいんですね?」

倍半基準・地域限定・卸売り分類——10個の矛盾

なぜ「不当に高額」とされたのか。国税は「倍半基準」という独自の基準を使いました。これは同業・同規模・同地域の会社の役員報酬と比べ、2倍を超えれば高すぎる、0.5倍を下回れば低すぎると判断する手法です。

ここに社長は複数の矛盾を指摘します。第一に、この基準は法律で明文化されていない。第二に、「同地域のライバル社長の報酬」など、そもそも一般企業には知りようがない情報だ。第三に、同じ仕事でも東京と沖縄で報酬相場が違うように、住む場所で適正額が変わるのはおかしい。

さらに決定的だったのが業種分類です。松井グループは、自社で企画・設計・技術指導を行い、現地の委託工場で生産する「ファブレスメーカー」。AppleやNintendoと同じビジネスモデルです。ところが国税は同社を「卸売り業」と分類しました。卸売り業は製造業より利益率が低いため、その基準に合わせれば、高額報酬は当然「過大」と見なされやすくなる——これが社長の言う“因縁”の核心です。

ちなみに国税が算定した「適正報酬」は、2016年で社長844万円、弟281万円。年商200億円企業のトップの報酬として、この額が妥当かどうか。判断はあなたに委ねます。

なお、この高額報酬には背景がありました。当時「チャイナプラスワン」が叫ばれるなか、社長はベトナム進出を決断。上場株を売って約20億円の軍資金を確保し、約240億円の為替予約まで行う本格的な準備を進めていました。責任者の実弟に月2億5000万円、自身に月5000万円の報酬を設定したのは、初年度から利益30億円という事業計画に基づくものでした。しかしアメリカのTPP離脱や急激な円安といった外部要因が重なり、想定通りの売上が立たなかった。国税はこれを「収益の裏付けがない」として否認したのです。

「大谷は40億でOK、なぜ経営者はダメなのか」

社長の言葉で最も多くの人が頷いたのが、この一節でした。

「まー君やダルビッシュは30億以上もらった。人より10%速い球を投げられる、10%遠くに飛ばせる——それで30億、40億もらえる。なぜ私たちはダメなんですか?」

プロ野球選手やサッカー選手は高額報酬でも問題にならないのに、なぜ経営者だけが「不当に高い」とされるのか。「彼らは努力していると言うが、僕らが努力していないとでも? 何倍も努力していますよ」——ここには、まじめに働いて稼いだ人ほど報われない、という多くの日本人が感じている理不尽さが凝縮されています。

だからこそ「海外に目を向けろ」——社長の唯一のメッセージ

ここまで読むと、暗い気持ちになるかもしれません。でも社長が本当に伝えたいのは、絶望ではなく行動です。

社長は年20回以上、大学や商工会議所で講演を行い、こう語り続けています。「日本でくすぶっていないで、メジャーリーグを目指そうぜ」と。

その根拠も野球で示します。山本由伸投手はオリックス時代の年俸約6.5億円から、メジャーで年40億円超に。吉田正尚選手も5億円から30億円に。「彼らは日本にいた頃の5〜6倍もらっている。でも、別に日本時代より劇的に成績が上がったわけじゃない。同じことをやっていても、場所を変えるだけで年収が跳ね上がるんです」

パスポート保有率17%、先進国最低の日本

社長が嘆くのは、日本人のパスポート保有率が約17%と、先進国で最低クラスだという事実です。多くの日本人が、そもそも国の外を見ようとしていない。

「失敗してもいい。特に若い人は2、3回失敗したって、その経験は必ず人生の糧になる。旅行でもいいから海外へ行って、片言でも現地の言葉を覚えて、交流して、“ここで自分は何ができるのか”を年に一度でも考え直す機会を持つべきです」

実際、社長自身の会社は「何も特別なことをせず、工場で物を作っているだけ」で年商100倍になりました。理由はただ一つ、成長する市場に出ていったからです。

個人ができる“最初の一歩”は「海外の相場」を知ること

とはいえ、いきなり海外移住や海外進出はハードルが高い。「勝てる市場を選ぶ」という社長の考え方を、個人が最も低コストで体験できる方法の一つが、海外の金融マーケットに触れてみることです。

日本国内では、たとえばFXのレバレッジは最大25倍に規制されています。一方、海外の口座では条件次第でそれをはるかに上回る取引環境が用意されているものもあります。もちろんハイレバレッジは損失リスクも比例して大きくなるため、あくまで「日本の外にはこれだけ違うルールの世界がある」ことを知る学びの入口として捉えるのが健全です。

たとえば、日本人の利用が最も多い海外FX業者のひとつであるXMは、口座開設するだけで13,000円分のボーナスがもらえるキャンペーンを実施しており、入金なしでリスクを抑えて“海外の相場”を体験してみることができます。XMがなぜ日本人に選ばれているのか、レバレッジやボーナスなどのXMの具体的なメリットはこちらの記事で詳しくまとめられています。

さらに、「ボーナスより取引環境そのものを重視したい」という中〜上級者に人気なのがレバレッジ無制限・ロスカット水準0%のExnessです。業者ごとに強みがまったく違うので、比較して自分に合った“海外の土俵”を知ることが、社長の言う「もう一度、自分のビジネスを考え直す機会」の第一歩になるかもしれません。

社長は、こうも語っています。中国では自身の代で6000社が参入し、生き残ったのは1550社。約75%が失敗しています。それでも彼は言います。「日本で10年前に起業した人が10年後に生き残っている割合は、わずか2.3%。10年で97.7%が潰れる。それに比べれば、海外のほうが14倍も成功しやすい」

数字の受け止め方は人それぞれですが、「危ないから動かない」ことが、実は日本で最も危ない選択かもしれない——このメッセージは重く響きます。

まとめ|嘆くだけでは何も変わらない

年商を100倍にした社長が「日本は衰退する」と言う。最高裁で敗れてなお、彼が最後に伝えたのは、恨みでも諦めでもなく、「挑戦を続けろ」という一点でした。

30年で他国が3〜17倍成長するなか、日本だけがマイナス28%。相続税は55%。まじめに稼いだ経営者の報酬が「不当に高い」と否認される。これらは確かに、この国の“闇”かもしれません。

でも、社長の話の本質は「日本はダメだ」で終わることではありません。「勝てる市場を選べ」「一つでいいから武器を探せ」「まず外の世界を見ろ」——嘆くのではなく、視野を広げて動いた人だけが、次のステージに立てる。それが年商200億円の男が身をもって示した結論です。

その第一歩として、まずは「日本の外にはどんなルールの世界があるのか」を、リスクを抑えて体験してみる。XMの13,000円ボーナスで海外の相場を試すことも、Exnessのような取引環境を知ることも、その入口として決して大げさな一歩ではないはずです。

大切なのは、挑戦を続ける姿勢を、私たち一人ひとりが持てるかどうか。その問いを、あなた自身の人生にも向けてみてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. なぜ日本の相続税は「高すぎる」と言われるのですか?

日本の相続税の最高税率は55%で、先進国のなかでも突出して高い水準です。シンガポール・香港・マレーシア・中国などアジアの多くの国では相続税がゼロのため、事業承継のたびに資産が大きく減る日本では老舗企業の存続が難しくなる、という指摘があります。ただし税制は改正されるため、対策の際は必ず最新情報と税理士など専門家に確認してください。

Q2. 「役員報酬の否認」とは、どんな仕組みですか?

法人税法では、役員給与のうち「不相当に高額な部分」は経費(損金)として認められません。国税はしばしば「倍半基準」——同業・同規模・同地域の会社と比べて2倍を超えるか0.5倍を下回るかで判断する手法——を用います。今回のケースでは、ファブレスメーカーである同社が「卸売り業」に分類されたことが争点となり、社長側は複数の矛盾を主張しましたが、最高裁で敗訴が確定しました。

Q3. なぜプロ野球選手は高額報酬でも問題にならないのですか?

プロスポーツ選手は個人事業主やその契約形態上、法人の「役員報酬の損金算入」という論点が生じにくいためです。社長が問題視したのは「同じように努力して稼いでも、経営者だけが“過大”と否認されるのは理不尽ではないか」という、税制の公平性に関する問いかけでした。

Q4. 「海外に目を向けろ」と言われても、何から始めればいいですか?

いきなり移住や進出はハードルが高いため、まずは海外旅行や語学、海外のニュース・マーケットに触れることから始めるのが現実的です。金融面では、日本と規制の異なる海外の取引環境を少額・低リスクで体験する方法があります。ボーナスを活用できるXMや、取引環境重視のExnessなどを比較してみると、「日本の外のルール」を体感しやすいでしょう。

Q5. 海外FXはリスクが高いと聞きますが大丈夫ですか?

海外FXは日本より高いレバレッジが可能な反面、その分だけ損失も大きくなる、ハイリスク・ハイリターンの取引です。多くの業者は「ゼロカットシステム」で入金額以上の損失(追証)を防ぐ仕組みを設けていますが、元本を失う可能性は常にあります。必ず余剰資金の範囲で、自分のリスク許容度に合わせて取り組んでください。まずは入金なしで試せるXMの13,000円ボーナスなどで、少額から仕組みを学ぶのがおすすめです。